2014年6月29日日曜日

[Google I/O 2014] I/O 2014 2日目レポート

Google I/O、今年の開催は2日間のみ。すぐに最終日になってしまいました。

並びに並ぶ

今日も朝一番。午前7時の開場に向けて、おみやげをゲットしに会場に向かいます。
LGかSamsungかを選べたので、自分の欲しいほうが品切れにならないようにみんな急ぐかなーと思って早めに行ってみました。

行ってみるとちょっとは並んでいたんですが、
おみやげの配布はRegistrationの時に使った1階のカウンターで行っていて、一度に10人ぐらい処理できる状態だったので回転が早くて、すぐに希望のものをゲットできました。

私が選んだのはSamsungです。理由は、LGにはない心拍計があるから。まー別に使うわけじゃないですが、研究の幅が広がるかなと思いまして。
Samsungは高解像度+心拍計、LGはスリムな本体+バッテリーが36時間持つ、という感じでいい感じに特徴が分かれていて、周りを見ると人気はどっちも同じようにばらけている感じ。
Samsung Gear Live
 Gear Liveの実物を手にしてみると、スマートウォッチにしては垢抜けた印象でこれならまぁつけたってもええかなという感じでした。でも四角くてデカイのでガジェット感はありmoto360欲しいな〜と思いました。

朝ごはん会場でドーナツを食べたりGear Liveを開封の儀してみたりしていたんですが、間が持たなくなってきたのでセッション会場に向かおうとしました。
ところが2階以上に上がるエスカレータが封鎖されていて「9時にOpenするから並んで」と。
もしかしてまた行列ですかァ〜〜ッ!? YES!YES!YES!
2階へのエスカレータ待ちの行列
並べというなら仕方ありません。洲崎西を聞きながら並びます。
「この列はおみやげの列?」「違うよ。おみやげは中ですぐゲットできるよ。」という会話を何度も聞きました。

Session: A 3D tablet, an OSCAR, and a little cash. Tango, Spotlight, Ara. ATAP.

ATAPというのは旧Motororaの技術開発部門で、Googleによる買収と売却の後にGoogleに残った組織です。
そこがいろんなProjectをやってるんですが最近特にアツいプロジェクトの紹介です。

Project Tango

Project Tangoは、ロボティクス分野の技術を現在のスマート端末のハードウェアに統合するというテーマのもと、深度カメラなどのハードウェアを組み込んだスマート端末で空間の状況を正確かつリアルタイムに把握するというもの。
深度カメラを含む3つのカメラを使って演算は本体の中だけで完結し、わざとゆっくりスキャンする必要もなく周囲の空間の状況を把握できるというもの。
下の動画は会場で実施されたデモの様子。演壇の周りをTangoタブレットを使って読み込んでいく。

Project Ara

Project Araはスマートフォンのいろんなハードウェアをモジュール化して交換できるようにするというもの。
実現の暁には、スマートフォンにいっぱいスロットがついていて、全部電池にして究極の長寿命端末にしたり、カメラ・加速度センサー・気圧計などのいろんなセンサーを思うがままにつけて行ったり、ハードウェアの技術はどんどん進化するので新世代のカメラが出たらモジュールだけ取り替えるたり、というふうに柔軟に使っていくことができます。

モジュールの仕様はオープンにしていろんなメーカーが参入できるようにする、とか、すべてのスロットが電気の供給も消費もできる、とか、いろいろと夢のある話です。
ただしモジュール化によるオーバヘッドはかなり大きく、FPGAによる試作品の段階では性能の65%ほどがオーバヘッドであると言っていました。
また、実際にAraのテスト機を起動してみるというデモが実施されたのですが、うまく起動しませんでした。Araが市場に出てくるまではもう少しかかりそうです。

Spotlight Stories

また、最近はリアルタイムレンダリングアニメーションにも取り組んでいるとのこと。
スマートフォンから覗くようにして見れるアニメーションを作ってるらしいです。
このへんは言葉じゃなかなか説明できないのでプロモーション動画をどうぞ。

Session: Material science: Developing Android applications with material design

Android Lで導入されるMaterialデザインをどう実装するかという話。
これを使うにはこのクラスを継承して、ということの紹介でした。このへんの情報は、ドキュメントをご参照ください。
Materialデザインは全体的に「動き」がUI部品に加わったんですが、意図としては動きによって意図をつたえるということのようです。

Session: The Dawn of Fast Data

Googleの社内では、すでにMapReduceを駆逐しているというCloud DataFlowの詳細についての説明でした。
いまデータ処理を行おうとすると、分散はどういうふうにさせるのか、サーバのプロビジョニングはどうするのか、処理の順番はどうするのか、などなど、処理の本質とは違うところも考えないといけない。Cloud DataFlowはそのへんをぜんぶお守りしてくれますよということでした。

セッションでは、ツイートを分析してハッシュタグ情報をあつめておきハッシュタグの自動補完を行うという処理を題材に説明を行っていました。
Google Cloud DataFlowへのジョブの送信は、たとえば以下の様なコードを実行すればよい。
Pipeline p = Pipeline.create();
p.begin()
.apply(PubSubIO.Read.from("input_topic"))
.apply(Bucket.by(SlidingWindows.of(60, MINUTES)))
.apply(ParDo.of(new ExtractTags()))
.apply(Count.create())
.apply(ParDo.of(new ExpandPrefixes()))
.apply(Top.largestParKey(3)))
.apply(PubSubIO.Write.to("output_topic"));
p.run();
このコードは、これまた新しくリリース予定のサービスであるCloud Pub/Subを入出力にして、60分のタイムウインドウを設定して、ハッシュタグを抽出してリストを作り、再頻出の3候補を取り出すというものです。

ワークフローを投入した後はWeb GUIから現在の状況を確認可能とのこと。

これはかなりヤバいサービスだと思います。

Session: Nest for Developers

Nestはスマートサーモスタットなどを開発する企業。現在のところ、製品はスマートサーモスタットとスマート煙探知機があるんですが、そいつらをREST APIで統合的に扱えるよ、という話。
また、Nest製品だけでなく他者のスマート電球や車、スマート洗濯機などもNestのAPIに参加できるとのこと。
これを使えば、煙を探知したら電球を赤く点滅させる、車が家に向かっているとき、到着時間から推定して家の空調を入れてくれる、などとどんどん家電がつながっていくということです。

Innovate with the Glass Platform

Glassをroot化して(当然保証はなくなる)Glassを限界までハックしようというセッション。
去年に続きGlass Development Kitの開発者であるHYとPY(※どちらも人名)のコンビがお送りします。
今回紹介されていたのは、
Glassのタッチパッドからイベントを直接とれる、しかもマルチタッチもOK
スマートサッカーボールの状況をGlassから見る
GlassのUSBポートにWebcamを接続して、バックミラー代わりにする
というものでした。

Glassとはいえroot化して一皮むけばAndroidデバイスなので、けっこう好き放題なことができてしまうんですね。

Session: Robotics in a new world - Presented by Women Techmakers

最後のセッション。これを見てる途中に気づいたんですが、最後のコマはどこも技術的な内容というよりはお楽しみ枠という感じで、肩の力を抜いて楽しめるものになっていたようです。
というわけで、Googleのロボティクスに関して話が聞けると思って来てしまった身としてはけっこう物足りない感じ。
パントマイム的なことをやっていたセッションや時間で自動送りになるスライドを使ってLTするIgniteのセッションを見に行けばよかったかな。。。

---終了---

ということで、今年のGoogle I/Oは閉幕です。
おもにインテルのタブレットを逃したことなど思い残したこともありつつ、いろんな情報が流れこんできた目の回るような時間でした。
あとは日本人参加者の方ともすこし交流ができました。お世話になったみなさん、ありがとうございました。

最後の朝は、自分へのごほうびってわけじゃないですが、ジモティーに人気らしいLa Boulangeでフレンチトーストとオープンサンドイッチを買って食べました。
どちらも絶品でとくにフレンチトーストはプリンみたいに濃厚。

サンフランシスコもGoogle I/Oも、また、来たいなあ。

0 件のコメント:

コメントを投稿